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ソランと出会ってもう10年
あれから色々なことがあった
嬉しかったこと、楽しかったこと、悲しかったこと、後悔したこと・・・・

それらを忘れる事は決して無い、それらがあるからこそ今の僕はいるのだから
・・・今の僕達がどうなっているか知りたいの?
いいよ教えてあげる

それじゃあ、話をしようか


6/23 ???追加

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2031年

9年前に僕はソランにプロポーズした
返ってきた言葉はただ一言「遅すぎる!」
・・・酷いと思わない?

それから子どもが生まれた。
双子だよ!獣人の男の子と地球人の女の子・・・・
ソランが頑張っているのに僕は回復魔法をかけてがんばって、と言うしか出来なかった
あれほど男は無力だ、と思ったことはない
名前は男の子に真紅、女の子に琥白と名付けた

真紅は狼の耳に茶の瞳で黒髪で前髪に少しだけ赤毛のメッシュが入っている・・・母さんの遺伝が混じったのだろうか、恐るべし竜螺緋音・・・
琥白はソランのような銀髪と青い瞳だ、うん二人ともカワイイ

今僕ら・・・ちがうか。僕とソランは今、雑貨『いさり火』を経営している
いい感じにご近所の定着してくれて今では安定した収入もある

10年前から変わった事と言うと僕はソランと同じくらい髪が伸びて、顔の傷が十文字傷になった事、それから少しだけ背が伸びたぐらいだろう
ソランにはなんだか柔らかくなったって言われた

ソランはあれからかわいいというより綺麗になった背は変わっていないけどこれだけは言える、いや断言できる綺麗になった 大事なことなので2回言いましたよ?惚気けてなんかいません事実なのです


そして信と風花は今はここに居ない

二人とも真紅と琥白が4歳になったとき
「それじゃ、ラブラブ夫婦を邪魔するわけにはいかないからな、旅してくるよ」
と言って二人とも行ってしまった。

止めようと思えば止めれた、けれど二人が決めたんだ
それに永遠にお別れではない、繋がっているから大丈夫
そうそう、この前久々にメールが来たんだ!なんでも遺跡発掘や探検をしていて生活してるらしい


おっと、そろそろ起きないとソランに怒られちゃう

_________________

ここは10年前から変わらない僕の部屋
流石に古いぬいぐるみはお気に入りを残して新しいのに替えたりはしているけども紛れもない僕の部屋
昔使っていた戦闘用の義腕や盾、パイルバンカー、ライトブレード、ボードを飾ってある
一応メンテをすればすぐにでも使えるようにはしてあるが、力の戦いをすることは今はしていない
きっと数年前僕よりも弱くなっているだろう
けれど今の僕は商売や子育てという立派な戦いをしているのだ

「父さん起きろー!」
「ん~.....あと2分...」

ズシリとした重みが僕を眠りから覚まさせる
しかしそれだけでは終わらない

「パパ!起きないとママに投げ飛ばされるよ!」
「う~ん...昨日の売上計算で寝不足なのさ・・・」

ゆさゆさと足を揺らされる、むしろ心地良い
耳が覚醒しておらずあまり良く聞きとることが出来ない
そこでガチャリと扉が開く音がする

「俺、しらなーいっと・・・」
「私も・・・・」

「ふぅ・・・・よいしょ!」

体にひんやりとした朝の空気が当たり、お日様の明るさがつぶっている目に映る
布団を剥がされたと気づくのに時間はかからなかった
その直後

「あだだだだだだだ!!!?」

四の字固めだ
もう数えられないほど掛けられているからすぐ分かる

「ほーら!起きなさい、朝よ!」
「痛い!起きたから!起きたからワザかけるのやめて!?」

関節技から開放された
なんだか掛けるたびに痛いところを付いてくるのは気のせいなのだろうか・・・?

「さておはよう、あなた」
「おはようソラン」
おはようのキス、子供たちがいるからディープではないけど
結婚してから毎日欠かさない、ケンカしている最中だろうとそれは変わらない

「ママ!いちゃ付いていないでごはんはやく~」
「遅刻しちゃうよ!」

ふと時計を見ると時刻は7:00ちょうど
ふだんなら朝食を食べている時間・・・・って!?

「ソラン、目玉焼きお願い!インスタント味噌汁とトーストは僕やるから!」
「了解!真紅、琥白!今やるから先に学校の準備と顔洗っときなさい!」

「もうすましてるよママ、パパ」
「姉ちゃん早いよ!?」

琥白はしっかりした子だ、お姉ちゃんとして普段からしっかり真紅を引っ張ったりしている
対して真紅はやんちゃ坊主、まるで小さいころのの僕を見ているようだ

_________________

「それじゃいってきまーす!」
「まちなさい」

飛び出すような勢いの真紅をソランが掴んで止める

「母さん!遅刻するよ!」
「大丈夫、はいチェックするよティッシュ、ハンカチ、先生への連絡帳、プリント持った?」
「えーっと・・・うん!だいじょうぶだよ!・・・なんで姉ちゃんには聞かないの?」
「琥白がそういう失敗するときは青空の日に雷がなるわ」
「ちぇ・・・どうせ俺は忘れ物ばっかりだよーだ」

拗ねたように真紅が口を尖らせる
それを見てソランは楽しそうに笑った。さてと・・・今度は僕の番だ

「真紅!琥白!二人とも飛行艇や車には注意してね!今日も元気に行ってらっしゃい!」
ガチガチガチと火打石を鳴らす
・・・・本当はソランがやるべきだよねこれって

「さて・・・とっ!」
ソランが んーっと背伸びをして肩の力を抜く
現在7:45分
いさり火が開店するまであと1時間ちょっと
だけどやることはたくさんある、そしてここからの作業もすでに慣れたものだ
一人だったらたぶん無理だったと思う、ソランと二人でだからここまでこれた

とりあえず雑貨【いさり火】はシャンバラ人の方々だけではなくコントラクター向けの商品も扱っている
いわゆる コンビニで手に入る物 とかだ
近頃では副作用がほとんどない薬草を使った薬を少しだけ販売している。許可を取るのに苦労したよ・・・

開店してからの業務は基本的に午前中は近所のオバチャンたちと会話しながら
話すことといえばうわさ話や真紅と琥白のこと、近頃の情勢とかだ

午後に入って11:30から12:10まで一旦店を閉める
そしてまた開くそんな感じだ、バイトを雇ったりしていないので途中で休憩を入れないとご飯が食べれないし、いちゃつけないのだ

そして午後3時ごろ二人が友達を連れて学校から帰ってくる
「真紅のおじちゃん!飴ちょうだい!」
「私はグミ!」「僕も!」

こんな感じでいい商売客を連れてきてくれるのだ
助かるぞ我が息子よ、ちょっぴり売上が上がるから父さん嬉しいぞ

_________________

午後11時、子供を寝かせてゆっくりできる時間
「今日も一日お疲れ様」
「うん、お疲れ様」
日本酒の入った小さなグラスをキンッと合わせて飲む

「ところでおつまみは無いの?チーズとかクラッカーとか」
「ふふふ~」
ソランが目を細め口に手を当てながら笑う、うん予想できるから準備しておこう

「わ・た・しぃ」
ピコとピコピコハンマーでツッコミを入れる

「もー・・・・近頃冷たくない?はっ!まさか夫婦仲が冷めてしまった!?」
頭をかかえるソランに、ないないと手を振りながらアピール
「違うよ、それでこの前ルパンダイブしたら、琥白に見られたじゃないか・・・・」

この前夜の営みを目撃されかけてとっさに
「プロレスごっこだよ!うん!寝技の特訓中なの!」
と某嵐を呼ぶ園児の親のような言い訳をしたら
「ふぁ~~・・・二人ともお仕事あるんだから特訓もほどほどにね、ふぁ・・・・」
となんとかごまかせたのだ

あれほど心臓に悪いものは無い・・・というわけで自重中
な訳ないでしょ?

「連れ去りまーす♡」
お姫様抱っこでソランの部屋へ移動





_________________

「だいたいこんな感じで僕の1日は過ぎていく











どうだった
竜螺ハイコド君?

「・・・・これは未来のことなの?」

僕は周りが見えないほど暗い・・・おそらく部屋の中で銃型HCから映しだされた映像を見ていた
目の前の未来(?)の姿の僕に質問をする

「さぁどうだろうね・・・
例えばソランにもっと早く告白していたら、あそこで信と風花を引き止めていたら?
冒険を辞めていなかったら・・・・・・他にも契約をしていたら・・・・
これはIFの世界だ、だけど間違いなく存在はする
でもこの未来になるかどうかは君次第なんだ」

「抗うことは?」
その問に未来の僕は頷き
「できる、けどどこを変えるというんだ?ソランと結婚できて子供も生まれて、仕事もうまくいってる。これ以上無いじゃないか。」

たしかに幸せだ、けど足りない。決定的なものが
契約するときに決めたことを守っていないヤツが居るんだよ

「信が居ないんだよね・・・信とは契約するときにこう約束しているんだ、『僕の家族を見守り続けること』 っていう約束がね」
「それなら君は信と風花がいさり火に居る世界に進むんだ、それが君の選択なのだから」
「待て!あなたは本当に未来の僕なの...か.....ぐっ....」

頭がズキズキと痛い、体が震える

ヒールをかけたからってどうなる痛みではなかった、これは夢のはずだ
なのにこの痛みは・・・・・どう....なっ.........て

最後にこう聞こえた
「ああ、そうさ僕は12年後から来たのさ このみ.....ら......いをか.......」








そこで途切れた





「ふぁ~~・・・・良く寝た・・・」

僕は今日見た夢がどんな夢だったか覚えていない
けど、なんだか『信から離れるな』って心のどこかで言ってる
なんでそう思っているかはわからないけど
離れる気はさらさらない、僕らはパートナーで相棒で親友だから


終わり
_________________




PL まずは一言
ちょっと未来のSSを書いたら公式の方で10年後シナリオくるってどんな偶然だよ!?

・・・・・ふぅ、とりあえずハイコドには不思議な体験をしてもらいました
ちなみに細かいところなんて考えていません!ツッコミよろしくおねがいします!ツッコミ万歳!

今回の事でいくらか未来は変わるかもしれないですね
それがいいことか悪いことはほっといてですが・・・・


ちなみに終わり方が前回とほとんど変わっていないのはネタ切れなだけ(爆)


























































_________________
あ~あ・・・・気づいちゃったか・・・

せっかく「僕」は騙せたのに
せっかくトゥルーとグッドエンドルートを見せたのに



~BADEND~



どれくらいの時間が経ったのだろう
どれほどの人が私を見るのだろう
ただのうさぎと鎧と人の形を.......



終わりはあっけなかった、『僕』の時代から15年後
ソランが病死した。

ただそれだけ
人には何かあったら言う事と言っておきながら自分は隠して・・・
いや、本人も気づいては居なかったかもしれない

癌だった、分かったときにはすでにあちこちに転移して手の施しようがなかったらしい

結果としてパートナーロストが起こり
信は死亡して鎧に、風花は記憶を失いただのでかうさぎになった


私は感情.....喜怒哀楽の全てが消滅した
生きる意味も無くなった私は眠った、ただ寝ることにした
俗に言う植物状態、もはや死んでいる事と何も代わりはしない

だからこれは私の意識だろう
いや、夢というべきか
昔の私が気づいてくれるのならそれに越したことはない

あの頃は忙しくてお互いの体を気にかけることはなかった
もしも、もしも私とソラン『以外』があの時に居てくれたら
ソランの変化にいち早く気づいてくれたかもしれない

だから、頼む、私よ
信を・・・・相棒をいつも近くに・・・・それが私の最後の・・・・



願いだ



~BADEND~
働きものに苦しみを、楽しく無ければ生きていても死と変わらない
要するに力抜こうや

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