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ハイコドがあの後どうなったのか・・・そんな所のSSです
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「ん・・・・あぁ?」
目が霞む。
頭を抑えようとしたが腕が頭まで上がらない。
立ち上がろうとしたが足が動かない。
「あぁ・・・そういやボコられたっけな」
目をシパシパさながら自分の状態をどうしてこうなったか思い出す。
ハイコド・ジーバルスは出来る限りのことを行い、戦場へ向かった。
そしてアレクサンダル・ミロシェヴィッチを視界に捉えた瞬間、彼の意識は闇の奥底へと沈んでいった。
もがいても無駄だと知りながらも必死に抵抗する。
『サッサと沈めよ』
「もう少し足掻いたらな!」
『まぁいいや』
その最中彼の身体は獣のように只々戦い続けていた。
敵対していた相手の武器を破壊し、触手を突き刺そうとした瞬間、数秒の僅かな間に強烈な蹴りを叩きこまれ停止した。
「で、縛られた上に一撃かまされたんだよな」
ゴキッ、ゴキッと首から小気味いいんだか身体に悪いのか分からない音を立てながら周りを見渡す。
あちこちに血痕が飛び散っていたり死体が転がっているだけで人間の気配はしない。
「キシシ、今のうちに逃げ出すとしますかねぇ」
どうせ今のこの身体ではろくに戦うことが出来ない。
それは腹が膨れないことと同じだ。
身体から触手を出し、先端の刃物で自身を縛っている結束バンドをパツンと切り離す。
そのまま飛び跳ねるように起き上がり周囲の匂いを嗅ぐ。
抵抗されていた時より体が軽く動かせる。
この体ならばそうすればおおまかなレーダー代わりになると知っているからだ。
「はー、随分とあのへんに集まってやがるな・・・突っ込みたいとこだが今は身体を休めるか」
頭の中の記憶を探り出し身を隠せそうな場所を探す。
ひと通り目星を付け、のんびりと歩き出した。
明日からは好きに餌にありつける、そう思うと妙な高揚感と思い通りに行った支配感が全身を駆け巡りブルルッと身震いした。
「キシシ、キシシシシッ!」
自由、その二文字が頭の中に浮かぶ。
今まで小さな鳥、草食獣、ケモノ、ほとんど本能でしか動けないモノどもで食事をしてきた。
それはあまりにも小さく、満足など出来るものではなかった。
だが!今回はどうだ!?
『ニンゲン』だ!欲深く常に悩み、考え、思考する生物だ!
それに取り付くことが出来た!
そしてこの餌は素晴らしく美味い!
拳を振るう度、味わう餌は今まで寄生した生物を絞りとった分よりはるかに多く、今までの食事が馬鹿らしく思えた。
もうコノ獣は人の味を知ってしまった。
もう二度と人間以外の生き物に憑依しないだろう。
人肉を喰らった獣が再び人を襲うことを止めないように。
獣はそのまま夜の闇へと姿を隠していった。
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「ん・・・・あぁ?」
目が霞む。
頭を抑えようとしたが腕が頭まで上がらない。
立ち上がろうとしたが足が動かない。
「あぁ・・・そういやボコられたっけな」
目をシパシパさながら自分の状態をどうしてこうなったか思い出す。
ハイコド・ジーバルスは出来る限りのことを行い、戦場へ向かった。
そしてアレクサンダル・ミロシェヴィッチを視界に捉えた瞬間、彼の意識は闇の奥底へと沈んでいった。
もがいても無駄だと知りながらも必死に抵抗する。
『サッサと沈めよ』
「もう少し足掻いたらな!」
『まぁいいや』
その最中彼の身体は獣のように只々戦い続けていた。
敵対していた相手の武器を破壊し、触手を突き刺そうとした瞬間、数秒の僅かな間に強烈な蹴りを叩きこまれ停止した。
「で、縛られた上に一撃かまされたんだよな」
ゴキッ、ゴキッと首から小気味いいんだか身体に悪いのか分からない音を立てながら周りを見渡す。
あちこちに血痕が飛び散っていたり死体が転がっているだけで人間の気配はしない。
「キシシ、今のうちに逃げ出すとしますかねぇ」
どうせ今のこの身体ではろくに戦うことが出来ない。
それは腹が膨れないことと同じだ。
身体から触手を出し、先端の刃物で自身を縛っている結束バンドをパツンと切り離す。
そのまま飛び跳ねるように起き上がり周囲の匂いを嗅ぐ。
抵抗されていた時より体が軽く動かせる。
この体ならばそうすればおおまかなレーダー代わりになると知っているからだ。
「はー、随分とあのへんに集まってやがるな・・・突っ込みたいとこだが今は身体を休めるか」
頭の中の記憶を探り出し身を隠せそうな場所を探す。
ひと通り目星を付け、のんびりと歩き出した。
明日からは好きに餌にありつける、そう思うと妙な高揚感と思い通りに行った支配感が全身を駆け巡りブルルッと身震いした。
「キシシ、キシシシシッ!」
自由、その二文字が頭の中に浮かぶ。
今まで小さな鳥、草食獣、ケモノ、ほとんど本能でしか動けないモノどもで食事をしてきた。
それはあまりにも小さく、満足など出来るものではなかった。
だが!今回はどうだ!?
『ニンゲン』だ!欲深く常に悩み、考え、思考する生物だ!
それに取り付くことが出来た!
そしてこの餌は素晴らしく美味い!
拳を振るう度、味わう餌は今まで寄生した生物を絞りとった分よりはるかに多く、今までの食事が馬鹿らしく思えた。
もうコノ獣は人の味を知ってしまった。
もう二度と人間以外の生き物に憑依しないだろう。
人肉を喰らった獣が再び人を襲うことを止めないように。
獣はそのまま夜の闇へと姿を隠していった。
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