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・・・・・ハイ・ブラゼルでの戦いも終わった

僕は何が出来ただろう

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「ハコ、おかえりなさい」

家に帰ればソラが待ってくれていた、深夜だというのに
ありがとう まず一回目

「ただいま、ソラ」

ソラはホットミルクを作ってくれていて、ありがたく飲ませてもらうことにした
信は ワタシはこのまま寝るからいい と言ってそのまま自分の部屋へ行ってしまった

階段を登って姿が見えなくなったかと思ったら声が聞こえてきた

「ハイコド、疲れているんだから姐さんを求めるなよー生き物は疲れた時生存本能で種を残そうとするからな」

「~~~~っ!さっさと寝ろ!」

ソラが顔を真っ赤にしてコップを投げつけたがプラスチック製のそれはカランカランと乾いた音をやかましくたてるだけだった
ぜーはーぜーはーと肩で息をしながらズンズンと足音をたててコップを拾う
僕が言うのもナンだがソラってこう言う耐性が弱いとおもう

「まったく・・・!明日起きたら引っぱたいてやらないと!」

哀れ信

それからしばらく、僕がミルクを飲み終わるのをソラは静かに待ってくれていた

「ごちそうさま」

「いえいえ、・・・・・だいじょうぶ?」

「えっ?」

「いやね、信じゃないんだけど・・・・今のハコ、疲れてる顔してるよ」

・・・隠せるものじゃないね、やっぱり

「僕今回はさ、救助の方に行ったでしょ?」

「うん」

「・・・・救助参加人数足りなくて全員助けることは出来なかったんだ」

「うん」

ソファーにもたれかかるように座る
言葉を選んで、ぶつけないように話す

「村長さんがさ、自分は足手まといになるから行ってくれって言ったんだ」

「・・・」

「他の人は説得をした、けれど時間がなくて村長さんを納得させることは出来なかった。人出が足りないのもそうなんだけど、僕は助からない10より助かる4を取るべきだと言った。」

ソラは静かに聞いてくれている

「結局、村長さんは残ってそのまま・・・・・・ねぇ、ソラ」

「なぁに?」

「ヒーローはどうして今回居なかったのかな?ヒーローってさ、英雄ってさ・・・・悪を倒すだけなのかな」

「それはヒーローだ、って言う人もいれば違うと否定する人はいると思うよ」

「僕ってさヒーローだと思う?」

「思わない、思いたくない」

「どうして?」

「ハコがヒーローになったら私だけの愛しい人にならないから」

「・・・・・・・そう、じゃあさ、僕は今回正しかったのかな」

「絶対的に正しかったよ」

「どうすれば村長さんも助けられたかな」

「人がもっといれば」

「・・・・・・」

「ねえハコ」

ソラは背後から僕を抱きしめて、身を乗り出し唇をそっと合わせた

「泣きたかったら・・・・泣いていいんだよ」

耳で聞いて理解する、けど心でわかるのに時間がかかって
少し間を置いて僕はソラに抱きしめてもらいながら泣いた、みっともなく、男らしさなど微塵もなく

「うわああああああああああああああ!」

「よく我慢したね・・・よく一番理想的な行動ができたね」

「僕は・・・・・・僕は!」

「いいんだよ、吐き出して・・・・うけとめてあげるから、ね?」

まるで母親にあやしてもらうって言うのはこういう感じなんだろうなと後で思った

「僕は・・・・・・弱い、弱すぎる!」

「よし....よし....」

気がつけばそのまま眠ってしまっていたようで
ソラに抱きしめてもらっているようなかっこうで目覚めた
ありがとう、ソラ

おしまい
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