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とりあえず逃げ切れた・・・・・・って!だめじゃんそれじゃ・・・・・
まぁいいやとりあえず落ち着きまして、現在ツァンダ内・雑貨【いさり火】前

さて、聞き出しに入りますか

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日も昇り、運動せずとも汗をかくそんな時刻
表通りから一本横に逸れたところにその店はある
少し横から店自体の大きさを見れば商店街の店くらいではあろうが、居住スペースが広いことが分かる

居住スペースは一階と二階にあり、一階はリビングや水関係、二階にはそれぞれの部屋とベランダがある
現在リビングにてハイコドたちは走った疲れを各々とっている
中でもハイコドは母親を背負って走ったため氷枕や扇風機で熱を放出している

「このアホ親・・・・絶対後で仕返ししてやる・・・・」
うつ伏せになりぜーぜーと息を切らしながらも口では抵抗する
だがそんなことは不可能ということをハイコド自身はわかっている

「いや~すまないねぇ、私は良い息子を持ったよ。母親を背負って悪い人から逃げてくれるなんて」
ジャージのポケットからハンカチを取り出してわざとらしく目元を拭く

「・・・・どんなに思い出補正を掛けても首にナイフ突きつけて全力疾走させられた思い出しかないのですがお母様」
ゴロンと仰向けに寝て反論する、しかし

「ん~風花の体は最高だね、めんこいめんこい」
「あう・・・そんなところに手を回さないでください緋音さん・・・」
獣状態の風花を撫で回していた
「って、聞いてないし!」
思わず頭を抱える

ハイコドは少し考えることにした
思えばこの人はいつもそうだ・・・小さいころいじめられていたときに何故殴り返さない!と言われ殴り合いをさせたり、思わぬ失恋をした時も軟弱者!と言いながらドロップキックをしたり、感情がままに動いているとしか思えない・・・・・考えるのはここまでにしておこう

そう自己完結し、本当にしようと思っていた質問をする
「母さんはコントラクターなの?」

そう言い終えたとき、緋音の首がハイコドの方をゆっくりと向き・・・・
「うん、そうだよ」
とあっさり言った

聞いていた四人は一瞬固まり
固まり・・・・・

「ちょっと!いつから!」「誰!何処の誰と!」「今何のクラスですの!」「まてまて!皆落ち着け!」

一斉に動き出した

「ダラッシャ!あんたら全員だまれぃ!まとめて説明するから!」
ピシャリと沈黙する
緋音はこほん、と一度区切ってから説明をした

「契約したのは灰高登とソランちゃんがそれぞれ6歳と7歳の時だね、経緯は言わないよ話が長くなる。契約相手は・・・・言っていいのかわからんからちょっと確認する」
そう早口で答え、そそくさと二階に上がって電話を掛ける

「や、お久・・・・・・・、ねぇ言ってもいい・・・・・・・・のこと・・・・・・分かった・・・・・・、それにしても・・・・・・時が来るとはねぇ・・・、・・・・・変わるよ」

上からなんとなく声が聞こえる
とりあえず決まったのか降りてきた

「さてソランちゃん、話してみな」
ずずいと顔の真ん前に携帯を近づけられソランは後ろに下がる
「え・・・でもなんで私が・・・?」
しかし緋音はいいからいいからとアイコンタクトをする
おずおずと携帯電話を耳に当て、話し始める

「・・・・・・もしもし?」
帰ってきた声はソランにとって聴き慣れた声で、けれどもだから分からなくなってしまう人物だった
「やっほー!ソラン元気?ハドちゃんと仲良くしてる?」

ソランの母、ミント・ジーバルスの声だった
反射的に終話ボタンを押し、自分の携帯で母に電話を掛ける

「もう、いきなりなにするのよ~あ、わかったまた弄って欲しいんでしょ~もう、可愛い子なんだから~」
聞こえてきたのは(一応)愛する母の声、そして自然と喉から出る音も決まってきて
「とりあえず、一発なぐらせろアホお母さん」

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「じゃ、何か竜螺家とジーバルス家は二代にわたって契約者なレアな家族でした・・・・って事なのね」
「そゆこと♡」
数時間後、色々と騒ぎはあったが結局はこうして落ち着いた
窓から外を見るともうすでに日が沈んでいる

「・・・で、まさかそれを言わせるために此処に来たわけじゃないよね?目的は何」
今更ではあるがハイコドは腕のことを知らされていなかったソランの気持ちが分かった
これはキツイ、相手を殴り飛ばしたくなる

「ん~、そのへんは追々ということで~飯作って!」
相変わらずの重要なことは掴ませず、のらりくらりと避ける・・・しかし四人もお腹が減っていたのでその注文に乗ることにした

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夜、ソランはハイコドの部屋にきていた
「ふえーつかれた~・・・・」
ぼふんとソランがベットに倒れる
心配そうにハイコドが頭と尻尾を撫でる
「お疲れ様、母さんは?」
「酔いつぶれてソファーに寝てるよ・・・・はふぅ、もっと撫でてぇ」
「いいよお姫様、・・・・なんか変なことされなかった?」
「胸揉まれたよ・・・・がっつし」
そこまで言ってぐるりとハイコドの首に腕を回し引寄せる

「・・・・・・」
「・・・・・・」
見つめ合う二人、聞こえてくるのは鳩時計の音と外から聞こえる音だけ・・・・
「好きだよ、ソラ」
「私も、ハコ・・・・・」
そっと顔を近づける

ドコン!!!
「ヤッホイ!乳繰り合ってるかい!二人とも!」
空気を読まない酔っぱらいがドアを蹴破った・・・・がそのまま倒れる


固まる二人
「・・・・・と、とりあえずおばさまを運ぶね!」
「て、手伝うよ!」
「い、いいよ、私だけでできるから!」
「わ、わかった・・・・・」
「おやすみ、ハイコド」
緋音をおんぶしてソランは部屋を出る、扉が静かに閉まる
「・・・・・おやすみ、ソラン」

ハイコドは扉をしばらく見ていた

このときは分かりもしなかっただろう、知ることも出来なかっただろう、止めることも出来なかっただろう
けれどこの後の出来事は大抵の平行世界で必ず起こることで。

ほとんどの世界のハイコドの最大級の試練となる

激闘!?親子対決!! 第二話 大嵐の前夜   終

第三話へ続く
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