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前回の続きとなります

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「すぴー、すぴー」
二段ベットの下の段から風花の寝息が聞こえる
人の姿ならすぅすぅ、ウサギの姿ならすぴすぴ というのは今回の話の蛇足だろう

あれから3日経った、フラッシュバックするように人を殺す瞬間が思い出されるようになってきた
ナイフを刺す感覚、命を摘み取る感覚、聞こえてくる悲鳴
全てが今、この手で行って耳で聞こえてくるような無駄な臨場感
「こええよ....」
それがワタシの素直な感想
ワタシはそんなことをして楽しんでいたのか
そう思うと恐怖よりも怒りが上回るようになってきた

もしもパートナーロストが無ければさっさとこの首に矢を刺していただろう
厄介な枷だよ、パートナーロストっていうのは
自分自身の体を本当の意味で他人と共有する、それは人によっては絆と呼べるものであり錘であって枷だ

「・・・・・はぁ」
この3日間ろくに眠れていない
くまは出ていないが精神的にキツイ
二段ベットからゆっくりと階段で降りるとウサギ姿の風花がお腹を前足で掻きながら寝ていた、お前はおっさんか
お腹に手を載せ優しく撫でる
柔らかく、心地良い
耳をお腹に当てる
風花の鼓動、体温を感じる
「ワタシは・・・・・ここにいていいのだろうか」
もうこのつぶやきを何度繰り返しただろう
答えは見えないまま
「むにゃ・・・・信様・・・・?」
「ん、起きたか」
「変な夢を見てしまいましたわ・・・信様がどこか行ってしまうそんな感じでした」
・・・・・なんともまぁ有り得そうな夢を見るものだ
そうだ

「風花、ちょっといいか?」
「なんですの?」
一瞬ためらう、だが言ってしまえば楽になるかもしれない良くも悪くも
「もしワタシに使われている魂が悪いことをしていた魂だったらどう思う?」
言ってしまった、これで戻ることは出来ない
「うーん、それって人格とか記憶がそっくりそのままなのですか?、というのは置いといて」
置いておくのかよ
「例えそうであってもこうして撫でてくれたり一緒にいてくれる信様は信様ですわ、今まで通りにしかしないですわ」
「そうか・・・」
静かに抱きしめる
「信様?」
「すまんがすこしこうさせてくれないか?」
「いいですよ~」
・・・まったく人の気も知らないで





『忘れていたとはいえ過去の罪は消えない、なら償い続けて生きていこう』

これがワタシの決めた事
そしてそのためには、ハイコドの力が必要だ


《信は生きる目標を見つけた 風花は抱きしめられて嬉しくなった 信と風花の絆が1増えた》

おしまい
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