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なんか近頃ソランの機嫌が悪いような・・・
何か怒らせるようなことしちゃったかな?
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雑貨【いさり火】家屋・リビング
現在、向かい合うようにハイコドとソランは椅子に座っている
最も、ソランはいかにもむっすーとした表情、ハイコドは悩んでいる状態である
「・・・ホントにわからない?」
「ご、ごめん」
「じゃ、心当たりになるようなことを上げてみて」
「うん・・・えっと、毎日キスはしているし、家事も一緒にしている、訓練だってやってるし・・・」
ソランは頭を抱えてため息をつく
「・・・ここで問題です、恋人といえば?」
「愛しあうこと?」
「も、ですが」
「う~ん、エ、エッチ?」 パッコーン
言い終わるが早いか胡椒の瓶が額に直撃
「このエロコド!!!」
「わやだ・・・」
その後も色々言ってみるが全て不正解。
もはやヘナヘナと椅子から崩れる
「うう、まさかここまで酷いとは・・・・初めて怒りたくなるよ・・・」
ハイコドはもう何度か怒ってるでしょと言いたかったが言ったら殴られそうなので言うのを自粛することにした
ソランは完全に怒りを通り越して呆れている
「もう信に聞いてみて・・・たぶんわかるから」
「うん・・・」
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「で、ワタシに聞きに来たと」
「うん」
まぁ、上でハイコドが言ったことでソランが怒っているということを考えると・・・信はちょっと考え、聞いた
「つかぬことを聞くが、デートはしたか?」
・・・・・とハイコドは固まり
「アッーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」 あまりの大声に耳がキーンとする。というかこの叫びは何かと誤解されそうである
「だと思ったよ・・・付き合ってもう二ヶ月なのにデート無しはそりゃ怒るわ」
「どうしよう・・・デートなんてしたこと無いよ!」
「おい、彼女いない歴=年齢のワタシに聞くか?うん」
「そうでした」
むかついたのでかんしゃく玉を指弾で撃つ
「痛いからやめて!?」
そこでドアが開いてソランが入ってきた
「ふぅ、ようやくわかった?」
「うう、ごめんよ~ソラン~」
涙目でソランに抱きしめようとするがスルリと躱される
「あり?」
「デートするまで恋人らしいこと禁止~」
ハイコドは信の方を見た、その顔は・・・なんとも表現しがたい顔だったらしい
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数日後・・・デート当日
二人はひとまず玄関に居た
ハイコドはどきどきしていた、まぁ人生初のデートなのだから当たり前といえば当たり前なのだが
「ん、ハイコド準備はいい?」
「うん、いいよ」
「・・・・むぅ」
ぷくーっとソランの頬が膨らむ、なんか小動物みたいで可愛らしい
「いつもと変わらない服装・・・・」
「駄目だったかな?」
「もう・・・」
膨れるのも無理はない、ハイコドの服装は黒のライダースジャケットにジーパン、肩掛けショルダーのバック・・・色は黒、なのだから。ファッションのフの字も無い
「そうだ、今日一日【超感覚】発動したままね」
「いいけど?」
ピョコっとエゾオオカミの耳と尻尾が現れる
「ふふ、それじゃ行こう!」
「わわ、引っ張ったらだめだよ!?」
ハイコドの腕を引きながらソランは嬉しそうに走っていく
こうして二人の初デートは始まった・・・
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まずは映画館で特撮物を見る、次にクレープを食べながらウィンドウショッピングと買い物
そんな風によくあるデートだった。けれども二人はとても楽しく、幸せな気持ちになった
「ねぇ、次はどこに行く?」
「そうだねぇ・・・公園に行こうか」
「いいけど、デートらしくないよ?」
そこでハイコドはニコッと笑い
「いいから、いいところがあるの」
そこまで言われると、ついていくしか無いわけで
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ついたそこは人気がなくて、鳥のさえずる音が聞こえ木々があふれる公園だった
そこを二人は並んで歩いている
「ソラン、ありがとうね」
「い、いきなりどうしたの!?」
ソランはいきなり言われた感謝の言葉に少しびっくりして次の行動に対応出来なかった
軽いキス、でもただのキスなら今までたくさんしてきた今回もそのひとつに過ぎない
ハイコドが涙を流していたことを除いては
「・・・どうして泣いてるの」
「ちょっとね・・・色々考えていたんだ」
「例えば?」
「例えば、今回デートをしなかったらとか」
「それは無いよ、してなかったらひっぱたいているもん」
「ふふふ、そうだね・・・なんというか、今まで女の子といてここまで楽しかった事ってなかったから」
「ということはうれし泣きってこと?」
「ん、そんな感じ」
草っ原でハイコドは寝転ぶ、それに合わせてソランも寝転ぶ
「だから、ありがとうソラン」
「私もだよ...ねぇ、体起こしてくれる?」
ハイコドは言われたとおり上半身を起こした
「それでね、尻尾をこうして・・・もうちょっと先っぽ曲げて・・・そう、そんな感じ・・・ちょっと待ってて」
ソランはポーチからカメラを出すとハイコドの後ろに置き、タイマーをかけた
「どうするの?」
「動かない動かない、ほら手をつないで・・・」
パシャリとカメラのシャッターが降りる音がした。ソランが取ったばかりの写真をハイコドに見せる、そこに写っていたのは・・・尻尾でハートマークを作って、手をつないでいる二人の姿だった
「っ・・・・・!!!!」
ハイコドの顔が一気に赤くなる
「ふふ、今日から私の携帯の待ち受けはこれにしようっと」
「そんなの恥ずかしいから禁止ー!待ちなさーい!」
「待たないよー」
追いかけっこ、結局はこうなる・・・・でもこれがこの二人の恋の形なのだ
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「「ただいまー!」」
「おかえり、ご飯出来てるぞ、今日はラーメンです」
二人はあの後楽しく話してゆっくり帰ってきた、これから先のこと、そして
「わーい、早く早く!」
「お腹減った~」
夕ごはんの事