ジーバルス家の行動日誌

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「で、なんで僕の部屋なわけ？」

ハイコドはソランに「必殺技を考えたから実験台よろしく」と言われたから付いてきたのだがそこはハイコドの部屋
普通必殺技、なんていうのだからこんな所でしたらいろいろな意味で大変だ

「ああ、そこまですごいことじゃないから大丈夫だよ」
「それじゃ暗殺技とかブラインドナイブスの改良版？」
「そういうのじゃないけど・・・・とりあえず目をつぶってほしいんだ。すぐにわかるから」
「むー、いまいちわからないけど分かった・・・」

とりあえず言われたとおりに目をつぶる

「それじゃいくね」

そう言われるとどうしても関節技や打撃の痛みを思い出す

～
あぁ、そういえばソランと付き合ってから色々な痛みを知ったなぁ
まず僕のヘタレにより付き合って２ヶ月えっちも何もしなくて総合格闘技のフルコースのようなコンボを喰らった３月と４月の境目・・・・
腕が義腕なのをカミングアウトし、吊るし上げ＋ブラックジャックでタコ殴りと泣き顔見せられ精神的ダメージを喰らい、紐水着着てほしいと言ったらキン肉バスター・・・・そして母さんとの殴り合いの後の義腕接合部に指を突っ込まれる。そんな６，７月
もしかしたら『灰高登』時代より死にそうな目にあってないか？僕は・・・・
というわけで歯を食いしばる

何が来る？首絞め？水下？動脈閉め？首を持って一本背負い？全方位からのナイフ投げ？
～

色々な痛みをイメージする
しかし予想外の感覚が来ることになる


ぷにり

そんな感覚がほっぺたにくる
「？・・・・・なにこれ？」
そんな風に思いながら目を開ける
すると

「・・・・・・・どうかな？変・・・・かな？」
少し顔を赤くして視線を背けていて・・・・その手は狼の前足になっていた
狼形態より少し手の部分が大きいだろうか
つんつんとほっぺたをつついてくる
モコモコとしてちょっぴり出てる爪がくすぐったくて・・・・
肉球がたまに当たってプニッとする

「き、君・・・・専用・・・・・・技・・・・・だよ」
そうつぶやいて手を隠すように後ろを向いてしまった

～
・・・・・・・なにこのかわいい狼
僕は喜ばせてもらってばっかり・・・
一度でもソラを喜ばせてあげれたことはあるだろうか？
出来ていることといったら家事や家の事ばかり、プレゼントも片手で数えられるくらい
・・・・・なさけない
～

「・・・・あれ？どうしたのハコ・・・・？」
いつもなら飛びついてくるはずなのにそれが来ないことにおかしいと思いながら振り向いて様子をみる
「ごめんね・・・ソラ」
ポロポロと涙が落ちる

ソラン、脳内処理速度が追いつかなくなりました
～
は？え・・・えええええええ！？
な、なんで！？絶対喜んだり「そらにゃ～！」とか言って飛び着くと思ったのに！
えっと・・・風花から部分獣化のコツ聞いてできたから恥ずかしかったけどちょっと驚かせようとしたのに・・・
なんで・・・・泣くの？
と、とりあえず
～

「まったく・・・どうしたのよそんな風に泣いちゃって、女々しいよ？」
狼の手で頭を撫でる
やさしく、あやすように
「ごめんね・・・いつもいつも泣かせてばかりで、喜ばせてあげれてないし・・・」
超感覚が発動して耳も尻尾もぺたんと垂れる

なんだ・・・そんなことか
「えい」　パンチ
「あう」
「えい」　パンチ
「はう」　
「・・・・・・・・ええーい！男ならやり返さんかい！」
「やだ」
慰めようと思ったけどやめた・・・外では出さないこの女々しさを叩きなおそう

シャキンと爪が出てくる
そして振り下ろし引っ掻こうをするが止められる
「・・・・・・」
「そのままやられる気もないと・・・・」
「そりゃ・・・その爪だけはまずいと思う」
「泣き止まないと引っ掻くよ？」
「なら聞くけど僕はこのままでいいの？プレゼントもそんな出来てなくて、デートとか家の事くらいしか出来てなくて・・・」
「はぁ・・・これは彼氏彼女入れ替えたほうがいい気がしてきた、まったく」

抱きしめる
「そ～いうのは考えなくていいの、抱きしめたり、一緒にいて楽しいんだから」
「・・・・ありがとソラ」
「それでいいの・・・・・でさ」
優しい表情から次第にこめかみに（#）マークが浮き出てくる

「なに？」
「せっかくいい雰囲気なんだからさ・・・・そういうのやめない？」
そういうの　というのは
肉球を触って、おしりをもんだりすることである

「ダメでしたでしょうかソラお姉様、このままベットインというのは」
「このエロ犬が！」

抱きしめている状態からほんの少しだけ離れ水下に膝蹴り
続いて前に倒れそうになったところで抱え上げ・・・・

ぬいぐるみに向けて垂直落下式パワーボム

そして止めで腹に狼パンチ

いつになったらこの犬はSSにてまともなエンドを迎えることができるのだろうか

ちなみに五分後、ソランといちゃついている様子が風花と信に目撃された

おしまい