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全く・・・そろそろ、二人も落ち着いて欲しいものだ・・・いや、それは無理か、うん

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「ソラン~?寝てるの?」
 日曜日、早く起きたハイコドは一階に降りても恋人が居ないことに気づき部屋の前に来ていた
 中から返事は無く、勝手に入ってごめんなさいと思いながら扉を開ける
 中は女の子らしいピンクと白を基調としたカラーリングでハイコドの部屋ほどではないがぬいぐるみも置いてあった・・・・壁に掛けてある縄とかワイヤー、火器は見なかったことにしよう・・・
 その中でもベットがこんもりと山をなしていた、どこから見ても中で人が眠っていることはわかるだろう
 いきなり起こすのも悪いと思ってまずは寝顔を拝見することにした・・・・あくまでいきなりは悪いと思ったからである。そう心のなかでハイコドは復唱した
「そ~っと・・・えい」
 布団の中にソランは居た 下着姿で
「くしゅん・・・」
 春とはいえまだ早朝、冷えた空気のせいか可愛らしいくしゃみをした
 もう付き合って数ヶ月経つのでこのくらいのことでアワアワしなくなってきた
 ちなみに今どんな顔をしてるかというと・・・
「ふにゃ~~♡」
 だらしなく恋人の顔を見ていた
「写真とっておこ」
 携帯を取り出し、寝顔を何枚か撮る その後パスワード付きのフォルダに画像を移動する
「よいしょっと、ふふ」
 ベットに座り、ソランの髪や耳を愛おしそうに優しく撫でる
 まるで強く触ると壊れるガラス細工を触るように・・・しかし
「・・・・モウムリ、ガマンデキマセン (◇△◇)ジュルリ」
 そこは年頃の男子、目の前で女の子が下着姿で寝ているのをガマンできる者は中々居ないだろう
 キスの嵐、なるべく起こさないように そして、服を着たとき服で隠れるところに次々とキスマークを製造していく

「くぅん・・・・ふぇ?」
 ソランは寝ぼけた状態で自分の体を見る。
「あ、ソランおはよう、んっ」
 そう言いながらキスするのをやめない
チュッチュパ、チュッ.........
 だんだ歌いん意識が覚醒していく、そして
「・・・・・っ!!!!?」
 自分の体の状態をみて一気に顔が赤くなる
「むぅ!そんな恥ずかしいことしてるならこうしてやる!」
 むんずとハイコドの頭をつかみ自分の顔に近づけ
「...んっ、くちゅ....ぷはっ....」
 数秒間のキス
「おはよう、ハイコド」
「うん、おはよう」
 お互いの顔を見つめながら二人とも朝のあいさつをする
 そこに
「はーい、おはようございます。 バカップル様、うん」
 入口当たりでニヤニヤしながら・・・いや「朝っぱらからいちゃつくとはやってくれるねぇ、彼女居ないヤツのことも少しは考えてくれませんかねぇ」という顔を見ればそのメッセージが伝わってくる表情をしながら二人のパートナー、信は挨拶をした
「おはよう、信....ちゅ」
 挨拶をしながらキスを・・・・ちがうな、キスをしながら挨拶を二人はした
 こんな物を魅せつけられる方はたまったものではないのだが
「はいはい、二人ともまず顔を洗って・・・・ハイコド、朝手伝ってくれ」
「うん、わかった」
 さすがにほぼ毎日こんな物を見せられているだけあってここ数週間はスルーすることを覚えた
 やめんか!と言えば反発し、さらにイチャつく事がわかっているから・・・言わなくとも大差変わりは無いが
「あれ、私は手伝わなくていいの?」
 朝食の用意をテキパキとすすめる男子二名に質問する
「今日は張り切るからね~♪」
「姐さんが作れる料理でもないし」
「むぅ、仲間はずれはやだよ?」
「まぁわかるから待っていて」
「はーい」
 そして数分後料理がカウンターから出てくる
「・・・?いつもとそんなに違わないけど」
 出てきたのはオムレツとトースト、コーヒーにサラダ
「フッフッフ甘いな、こうすると・・・」
 信はオムレツをトーストに乗せ、フォークで割っていく
 すると中からトロトロと半熟状態の卵が流れてきた
「おー!」
 目を光らせモグモグとトーストを食べていく、すこしずつ食べるのではなくほっぺに溜めてから一気に飲み込むためリスみたくなって可愛い
 そしてじっくり口の中で味わってから、ごっくん
「おいしい!」
 満面の笑みである、こんなに喜んでもらえるなら作る方も作りがいがあるというものだ
「それじゃ」
「ですね」
「「いただきます」」





 食事風景吹っ飛ばし☆
「ごちそうさまでした」
 時刻は午前9時前、カップルがすることといえば
「デート行って来まーす!」
 ルンルン気分であっという間に着替えを済ませ玄関に向かう二人 しかし
「待てぃ!」
 ガシッ!と肩を掴まれる
「学校の宿題はどうした?終わってるのか?」
 一応笑っているが目が笑っていない
「か、帰ってから・・・」
「いつもデートの時に帰ってくる平均時刻、今ここで連ねてやろうか?」
 ゴゴゴゴゴと背景に炎を纏った信を見て二人は震え、連行された



「ふえーようやく終わった・・・」
 時刻は午後1時半、すでに昼食も済ませた
 二人とも早くデートに行きたいと思い何時にない速さで宿題を片付けたのである
「まぁ、お昼代が少し浮いたって事でいいじゃない」
 そうは言うが二人とも今月の小遣いは無いに等しい
 初めてのデートから加減を知らず食べたりしたから当たり前ではあるが
 そんなわけで現在公園を散歩中である
「ほら、おいでおいで」
 食パンの耳をちぎって鳩にあげる
 クルッポー、クルッポーと鳴きながらパンの耳をついばんでいく
 最後の欠片も投げ終わりベンチに座り、ソランがハイコドの肩にもたれかかってきた
「ハイコドー頭撫でて~」
「なでなで、すりすり」
 朝、ソランが寝ていたときと同じように頭を撫でて頬を擦り合わせ狼の耳で鼓動を感じ、目をつぶりお互いの事を想う
 二人だけの時間が過ぎていく.....筈だった
「あーイチャイチャカップルだー!」

 子供たちが群れをなしてやってきた!
 子供Aの攻撃! 「おにーちゃん達なにしてるのー?」
 ソランの返答! 「デート中なんだよ~」 一切のテレも無しに堂々と言う
 ヒューヒューと口で子供たちは言ってきた!
 子供Bの攻撃! 「付き合ってどのくらい?」
 ソランの返答! 「2ヶ月くらいだよ」
 子供Cの攻撃! 「二人とも愛し合ってるの?」
 ハイコドの返答! 「ふふ、そうだよずっと変わることのない....ね」
 「はぅ・・・」ソランは赤くなった!
 子供Aの攻撃! 「なんで寄りかかったまま座っていたの?お話とかは?」
 ソランの返答! 「ただ、お話ししていればいいって言うのじゃなくてね、静かなところで好きな人の鼓動を、存在を感じながら過ごすって言うのかな?・・・えっとそばにいるだけで幸せっていうのかな?」
子供たち「ふぅ~ん・・・」
 子供Dの攻撃! 「兄ちゃんが言ってた!リアジューシネーマジシネーって!」
 二人は吹き出した
「お、お兄さんにも出会いがあるといいね?」
子供D「そういうふうに言うのはリア充の証だ!って言ってた」
 憎みっぷりが凄まじいとハイコドは思った
 その時風が吹いて女の子が持っていた風船が飛ばされてしまった
「ソラン!」
「うん!」
 ハイコドが定位置に着き、片膝をつき拳を合わせる
 助走をつけたソランが拳の上にのり勢い良くジャンプ、高さにして4mほど
 手に風船をつかみスタッっと着地する
「うわ~!」
 子供達は眼の前で起こった事に感動している
「お姉ちゃんのパンツ白だー」
「ちょ、ちょっと見ないでよ!?」
 あれだけ高く飛べばいやでも見えるというものである
「もっとやってー!」
「ええっ!?ハイコド、どうしよう」
「遊んであげようよ、楽しくね」
 
「遊んでいただきありがとうございました」
 ペコリと子供のお母さんがお礼を言った
 二人は手を振りながらさよならをいう子どもに手を振って返す
「あんな風に遊んだのは久しぶりだよ」
 ん~と背伸びをしながらソランは言う
「というかソランとあんな風に遊ぶのが初めてだよ」
「そういえばそうだね、地球に居たときは特訓ばっかりだったから」
「さてと、帰りますか」
 二人はゆっくりと家路に帰る
「ねぇハイコド、子どもがいたらあんな風なのかな?」
「そうは行かないと思うよ、子育ては大変だし仕事をするようになれば遊ぶ時間だって取れないかもしれない」
「・・・ハイコドの子供欲しいな」
 例によってハイコドは吹き出した
「そういうのは、卒業してから!」
「ということは、自立できたら?」
 恥ずかしそうに頬を掻きながら
「・・・まぁそう・・・だけど」
「ハイコドだ~い好き!!!」
 ソランは飛びつくように抱きついた、勢いが強すぎて倒れかけるがそこは契約者なんとか耐える

「がんばってよ、未来の僕・・・」
 これから数年間、大変であろう自分を思いながらハイコドはそうつぶやいた
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