ジーバルス家の行動日誌

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午後１時

 人気のない森林の少し深めのところ
 ハイコドは槍と盾を信はパチンコを装備して向かいあっているのだが
「で、なんでワタシなんだ？姐さんとすればいいのに」
「ソランって強いからさ・・・・それに遠距離の相手と戦う練習と考えれば信の方がいいでしょ」
「ふーん、わかったそれじゃ始めようか」
 二人とも戦闘態勢を取る、普段そこまで戦闘に関して関心のない信も珍しくやる気だ
「行くよ！！」
「返り討ちになるさ！」
 ハイコドは超感覚で強化された動体視力、脚力でパチンコ玉を避けながら間合いを詰める
「あらら、てっきり盾で防ぐと思ったのに」
 バックステップで間合いをとりながら信が言う
「金属塗装したかんしゃく玉を使ってよく言うよ、盾で防ぐと耳がやられるからね」
「・・・バレてたか」
「パートナーの事ならある程度は分かるさ！とう！」
 ジャンプから槍を振り下ろす、信はそれを逆手に持ったパチンコで逸らし
「はいよ！」
 肋骨に向かって左手でアッパー、しかしそれは盾に防がれる
「うーん、そんなかわし方すると、わっ！？」
 ハイコドが一旦後ろに下がったところをパチンコで追撃する
「隙あり！」
「うわわわ・・・・びっくりした」
 木に隠れ、ひとまず深呼吸
「・・・組み手って言うけどこれって普通に遊んでるのと変わらないような・・・・」
「・・・・言われてみればそうだな」
 木を挟んでの会話、実際二人はそこまで真剣に戦ったことなど無いのだった。
 やったとしてもひどくて擦り傷程度
「試しに、死なない程度の殺し合いやってみようか？」
「・・・それ殺し合いか？というかパートナー同士でそんなことしたくない」
 とある方面からすると甘すぎる、とかガキンチョだなと言われかねないような気がするがまだそんなものなのだ、本当に覚悟を決めることができるのはもう少し先の事である

 ハイコドの方から提案が出た
「じゃ、賭けようよ」
「何をだ？」
「ソランとデートする権利」
「やだ」
 即答である
「よかった、ＯＫって言ったら殺しにかかっていたよ」
「ヒデェなおい！！」
 当然のツッコミである
「それじゃ、料理当番を一回やってあげる」
「うーん...それならいいぞ」
「よし！それじゃ....はじめ！！！」
 宣言と同時に煙幕ファンデーションを使う。もうもうと辺りが見えなくなる
「っ！ホントに本気か・・・なら！【イナンナの加護】・・・・・あぶね！」
 いつのまにやら後ろに回っていたハイコドの突きをかわす
「もう一回！」
 突いた体制から横に払うが、これもしゃがみでかわされる
「そこ！」
 一気にパチンコ玉を４つ放つが爆風で飛ばされる
「ふふ、練習の成果だよ」
 練習の成果というか、それしか出来ないだろと間合いをとりながら心の中でツッコミを入れる信であった
 などとやっていたらいきなり目の前に槍が迫っていた
「うは！？」
 背を逸らしなんとか避けるが、混乱した
 間合いをとっていたのにいきなり槍が目の前に来たのは何故か、それはハイコドを見ることで解決した
 槍を投げたのだ、そして投げると同時にこっちに向かって突進してくる
「はぁぁぁ・・・・」
 いや、突進ではなかったハイコドの腕が炎を纏っていたから
「はぃ！？」
 もう半ばヤケクソで撃つも盾で防がれる
「クラァァァァァァァ！！！！」
 盾でのタックルで倒れそうになったところでパンチなのだが肘の部分を爆風で加速させたむちゃくちゃなものだった
「・・・・まけました」
 吹っ飛ばされて木にぶつかりながらの敗北宣言
 勝った方は普通ならわーいわーいと喜ぶところだが
「いっーたーー！！！ひ、肘が、肘がーーー！！！！」
 右肘を抑えながらのたうちまわっていた
「・・・・・おいおい」

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雑貨【いさり火】　家屋

「おかえりなさい...ってどうしたの！？」
 片や服の胸部分が焦げ、片や服の右腕部分が消失
 そんな状態で帰ってきたら心配するのは当たり前である
「あはは・・・ちょっと特訓、というよりバトル？」
「はぁ・・・料理当番、やらされるのか・・・」
「ふぅん・・・今度私も戦闘やりたいな！」
「姐さん・・・」
「うん、やろやろ！」
「あ、やるのね」
「それより、ごはんだよ！今日はね、カレー！」
「おお！早く食べたい！」
「その前に、お帰りのキス...」
「うん...」
「あの、いるんですけど・・・」
 目の前で行われる行為に突っ込む信であった


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・・・珍しく下も何も無しに終わります