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これは1ヶ月・・・いや半年後?はたまた1年後かもしれない
そんな未来にある4人の日常のお話

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朝、すずめがチュンチュン鳴いている。
それはいつもと変わらぬ朝

「ふぁ~~・・・」
二階から眠たそうな顔で信が降りてきた
聞こえてくるのはベーコンがおいしそうに焼ける音
そして香ばしい香り

「おはよう、信」
「うい、姐さんおはよう。あれ?ハイコドは?」

いつもならソランといっしょに朝食を作っているはずのハイコドがそこにいないことを気づいて尋ねた

「ハコ兄様ならお店の準備していますわ、信様」
「そうか、ならいいや」

暢気そうにテレビをつける信
「それよりも、お二人とも出費が多すぎですわ!」

始まった・・・と二人は背を向けた

「ソラ姉様はトラップに使う品、信様は火薬と矢に使う金属と木、それになんですの!このオイルは信様ならこれよりもう一ランク下のオイルで十分でしょう!異論は」
「まてまてまて!ワタシの方は間違いなく妥当なところだろ!?魔鎧のランクも上がったんだからさ」
「そこがですわ!今までは上半身でしたがこれからは全身、それもスーツタイプじゃないですか、本当なら信様のバイト代をさらに引かせて欲しいくらいですわ!」

朝から始まる家の家計事情
近頃装備も能力も充実してきた事もあって、おのおのの出費が大変なことになっているのだ
それを管理するのは風花。スキル【財政管理】だ

「はいはい、二人ともそこで一旦おしまい」

そこにパーティリーダーもといハイコドが戻ってきた
あれからおやっさんは世界中を旅することに決めて『いさり火』はハイコドたちが好きにしていいことになったのだ
その後4人で考えて結局雑貨屋として経営することに
はじめは何もわからなくて全てを一人でこなしていたおやっさんのすごさがわかったが、とても有意義なことには変わりなかった

今では日常品を売る以外にも風花が義手義足のメンテナンスをしたりと副業も増えたりしている

「ハイコド~おつかれさま!」
「おはよう、ソラン」
二人がおはようのキスをする
付き合ってずいぶん経つが二人のラブラブは納まる気配が無い。いいことではある

「二人とも早く食べよう、おなかすいたからさ」
そんな信の一言で二人は一旦離れた

_______________



信はバイトに行き、お店のほうもお客さんが入ってくる時間だ
「いらっしゃいませ!」

そんなハイコドの声が店内に広がる

「まったくもう、ソランちゃんもいい加減結婚すればいいのに、ねぇ?」
「あはは・・・・もう少しここが落ち着いてからで・・・・」
「だめよ!そんな事言ったらあっという間に30歳になっちゃうわ!」
「そうそう、どこかで区切りつけて結婚しないと」

近所のおばちゃんのマシンガントークに思わずソランはたじたじ

「ちょっと~うちの未来のお嫁さんをいじめないでくださいよ」
「あら、ハドちゃんがさっさとしないから、ねぇ奥さん」
「そうそう私が二人くらいの時なんて、親の反対振り切って結婚して、それから.....」
「すみません、長くなりそうなので過去話はカットで」
「・・・最近ハドちゃん話の切り上げ方うまくなったわね」
「あなた方のおかげですよ・・・それじゃ」

ああなると最低20分は続くことをハイコドは知っている
ちなみにハドちゃんとは近所のおばちゃん内でのハイコドの愛称だったりする

「ハイコド~レジ早く来てよ~」
「ごめんごめん!今行くから」

_________________

ガラガラ、とシャッターが閉まる
雑貨『いさり火』閉店の時間、シャッターに〈CLOSE〉の看板をかける
「さて、お疲れさまソラン」
「うん」

「ほい、ただいま」

さぁ、ここからいい雰囲気だ!というところで信が帰ってきた。空気の読めんヤツめ

「・・・・・まぁ私のことを忘れている、というのはわかっていました、ですわ」
忘れていたというより普段店内ですることが無い時はマスコット的に店内をウサギ姿で歩き回って客寄せをしているのだから
それにもう二人に見られて恥ずかしいなんて感情はハイコドにもソランにも無い

_____________________

夜、ハイコドの部屋

顎下ごろごろ「ふはぁ~・・・・」
耳裏こちょこちょ「ふにゅ~、んっ....」
ブラッシング「そこそこ~」

マッサージという名のいちゃつきである、途中甘い声が混じっているが気にしたら負けですよ?

~そして5分後~
「はぁ・・・はぁ・・・こんにゃろ」
「すみません、やりすぎました」

そこにはベットの上で息を切らしているソランと、土下座をしているハイコドの姿があった

「はぁ...もういいから、頭なでたら許してあげる」
「はーい」
そういってベットに腰掛けて頭をなでる
「そうそう、~♪」
しかしふとなでている手を止めてベットの下に手を伸ばした

「ソラン、手をだして?」
「う、うん...」
ソランの手のひらにトン、と置かれたそれは
小さな二つ折りの箱
パカッと開くと中には白金に輝く指輪が入っていた
そしてただ一言

「結婚しよう」

自分の中で感情が混ざっているのがわかる
嬉しい、驚き、ありがとう、大好き
けれども、それらの感情を蹴散らす思いがひとつ



「こんの.....アホーーーー!!」
超強烈なコークスクリューパンチがノーガードの顔に叩き込まれた
「あ・・・うう・・・・」
吹っ飛んだ先がぬいぐるみの山だったので怪我は一切無し

「あのねぇ、プロポーズって言ったらデートの終わりかレストランでの食事中とかムードってものがあるでしょ・・・パジャマでもう寝るって時に・・・・はぁ」
ソランはあきれたように頭に手を当てため息をついた

「まったく・・・へんじh」
         








           そこで途切れた
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朝、すずめがチュンチュン鳴いている。
それはいつもと変わらぬ朝・・・?

「ハッ!?・・・ゆ・・・・め・・・・なのか?」

汗ばむ体、妙に引っ付く寝巻きが気持ち悪い
見た夢はあまりにもはっきりしすぎていた
まるで本当に生活していたような

「まぁ・・・いいか悪い夢ではなかったし」
たとえ夢でも返事は聞きたかったけど、と心の中で付け足して


さぁ一日が始まる
夢と同じような生活が出来る未来が来ると信じて


終わり
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PL:はい、夢落ちでした
だけど本当に夢かどうかは・・・・・いつかわかることでしょう
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